どうもどうも、大志です🙇♂️
オシャレな生活をしている方のYoutube動画を見ていると、「これ欲しいな・・・」と思うものがバンバン出てくるのですが。
その中の1つとして気になっていた
ハクキンカイロ
をホームセンターで見かけて、購入しました。
ホッカイロはうちにもあるので、温まるならばそれでいいのですが・・・見た目のかっこよさに加えて
「温かくなる原理」と「温かさ」
に興味が湧いてしまい、手に入れたわけですな😅
ということで今回は、「ハクキンカイロ」の使い方や原理、使ってみて思ったメリットやデメリットに関するお話です。
100年以上の歴史がある「ハクキンカイロ」について。的場仁市さんが3年の年月を費やして生み出されたよ

画像元:https://hakukin.co.jp/product/
まずは、「ハクキンカイロ」の歴史についてざっくりと見てみましょ。
ハクキンカイロは、1923年に
的場仁市(まとばにいち)さん
という方が発売したカイロだそう。
大阪の繊維問屋に勤めていた的場仁市さんは、1920年頃に仕入れのためにロンドンへ行き、そこで見つけたライターが、
プラチナ触媒によって、フタを開けると自然に温かくなるライター
だったそうですね・・・それも気になる。
その仕組みを見た的場仁市さんは、
この仕組みをカイロに使えるのでは?
と考えたそうで、帰国してからは仕事をやめ、掘っ立て小屋を借りて研究に没頭したとのこと。
そこから3年後の冬・・・妻であるのゑさんの支えもあってカイロが完成し、
ハクキンカイロ(白金懐炉)
と命名して1923年に売り出したというのが、ハクキンカイロの歴史だそうです。
その後、使い捨てカイロが登場したことで売上はガクーンと落ちたものの、ここ最近のキャンプブームや環境問題が後押しして、根強い人気が続いているみたいですね😊
【ハクキンカイロの歴史】
使い方についてその1。まずは近くに火元がない場所でベンジンの注油をしよう
そんなハクキンカイロですが、購入するとこれらのパーツが同梱されていまして、この他に
・ハクキンカイロ用ベンジン
・ライター
が必要になります。
自分が購入したハクキンカイロ用ベンジンはこれですね😊
ここで注意なのが、ベンジンならば何でもいいわけではなく、「ハクキンカイロ用」を手に入れるということ。
実験したわけではないので、他のベンジンだとどうなるのか分かりませんが・・・安全のために守りましょう🙏
ここまで用意ができたら、ハクキンカイロを使う準備が進められます!
まず初めに行うことは、
ハクキンカイロ本体(タンク)にベンジンを注油
すること。
ここが1つ目の大事な作業でして、雑にやってしまうと火事につながる可能性があるかもしれません。
とにかく注意しなければいけないのは、注油するベンジンは揮発性が高いため、火元(タバコやストーブ)の近くで準備はしないということ。
まずはここを守れば、仮にベンジンを少しこぼしてしまったとしても、なんとかなります😅
火元が近くにないことを確認したら、上の写真のように「ハクキンカイロ本体」に「注油カップ」のピンクの部分を差し込みます。
このピンクの部分が本体の口のサイズにぴったりなので、そこに差し込む感じですね。
ただ、最初のうちは中の綿が押し返してくるので、跳ね返されないように程よい力で押しましょう。
ここまで準備ができたら、「ベンジン」を注油カップ流し込みます。
注油カップには「線が2つ」用意されているのですが、ハクキンカイロの使用時間や本体サイズによって、注ぐ量は変わります。
たとえば、最大時間使うならば、以下のように注ぐ必要がありますな。
サイズ | 最大容量 | 最大持続時間 |
ミニ | 1.5カップ | 18時間 |
スタンダード | 2.0カップ | 24時間 |
ジャイアント | 4.0カップ | 30時間 |
もし数時間しか使わないという場合は、調整しても大丈夫です😊
ということでベンジンを注油カップに流し込むのですが、上の線まで注ぐとちょっと手が揺れただけでこぼれるので、慎重に動かしましょう。
ここまで準備が出来たら、注油カップを差し込んだままこのようにひねります。
注油カップを抜いて角度を変えるのではなく、ピンクの部分を差し込んだまま90度回す感じですね!
そうすると、ピンクの部分の穴が開放されまして、そこから本体(タンク)にベンジンが注油されることになります。
注油カップの中が全部無くなるまでじーっと待ったあと、全部入ったなと思ったらカップのピンクの部分をもとに戻します。
もとに戻したら、本体(タンク)から注油カップを外しまして、一旦本体(タンク)を注油カップの上で逆さまにします。(注油カップも持ってこの形です)
この状態のまま、本体(タンク)のお腹部分をペコペコ押して、余分なベンジンがないか確認します。
ここまでの作業を行って、ベンジンの注油は終了。
もしこぼれたベンジンがある場合は、火を付ける前に拭き取りましょう。
使い方についてその2。火口にあるプラチナに火をあてよう
注油が終わりましたら、今度は、
火口の準備
をしていきます。
ここで火を扱うことになるのでご注意を・・・おそらく火事につながる可能性があるとしたら「火元での作業」か「火口の準備」だと思いますので😣
まず、注油が終わったあとにハクキンカイロ本体へ火口を装着します。
その火口の中にはモフモフしたものが詰められているのですが、これが
プラチナ
となっています・・・ハクキンカイロを温かくしてくれる重要な部分ですな!
このプラチナがベンジンで濡れていないことを確認したあと、ライターなどの火を準備します。
ここでもしプラチナがベンジンで濡れていた場合は、そのまま火を付けると燃え上がる可能性があるので、しっかりと乾かしてから使いましょう。
さて、乾いた火口をハクキンカイロ本体に取り付けたあと、火口を上にしたまま
3〜5秒ほど
火を当てます。
このとき、プラチナに火がつくわけではないため、
あれ?火がつかないな??
と思う人がいるかもしれませんが、あくまでプラチナを「ちょっと温める」イメージで大丈夫です。
これで準備OK・・・あとはフタをしてしばらく待ちましょう😊
火口が赤くなっているわけではないので、「本当に温かくなるの?」と思うかもしれませんが。
しばらく待っていると、徐々にハクキンカイロ全体やんわり温かくなってきまして、そこから更に待っていると、
やけどしそうなくらい熱く
なります。
なので、カイロとして使う際は、しっかりと袋に入れて使いましょう!
使い方についてその3。消し方は「自然に反応が終わるまで放置」だよ
最後に、ハクキンカイロを使い終わったあとなのですが、基本は
自然に反応が終わるまで放置する
ということになります。
火種があって、それを消せば終わる・・・というわけではないのですな😅
ただ、放置するときに注意なのが、ハクキンカイロを外に出したまま放置するのではなく
座布団やクッションなどの下に置いて
放置する必要があります。
これを忘れると、ハクキンカイロ本体に注油したベンジンが残るのか、
次回注油するときにベンジンがこぼれる可能性
があるみたいですので、しっかりと座布団などを被せて放置しましょう。
ハクキンカイロの原理。プラチナの触媒作用によってベンジンの酸化反応を促進するよ
ここまでハクキンカイロの使い方をまとめてみましたが、やっぱり不思議なのが
なぜ熱を持つのか
ということですよね?
自分もここが気になって購入したのもあるのですが・・・勉強も兼ねて原理を見てみましょう。
ただ、細かいところまで見てしまうと、分子だなんだという話になるので、ここでは一旦触りを見ておきましょうか😅
ハクキンカイロは名前にハクキン(白金)とある通り、
プラチナ(白金)
が重要な存在となっています。
プラチナは火や熱に晒されると、その表面が高温状態になり
触媒(化学反応を加速させる物質)
に変化します。
ハクキンカイロの準備にて、3〜5秒ほど火口に火に当てるという行為によって「触媒」となるわけですな。
触媒となったプラチナは、
表面に吸着した反応物の化学反応
を加速させることができるため、プラチナ自体が減っていくということはありません。
なので、反応物(燃料)さえあれば何回も使うことができるわけですな😊
ハクキンカイロの場合、プラチナ触媒の表面に吸着するその反応物が
ベンジン
というわけです。
ハクキンカイロ本体に注油したベンジンは、気化して本体内を漂うわけですが、その気化したベンジン(水素)が触媒となったプラチナの表面にくっつくことで
酸化反応
が発生・・・この酸化反応によって
酸化熱
が発生して、カイロ自体が温かくなるというのが、ハクキンカイロの原理みたいですな🤔
ちなみにですが・・・使い捨てカイロはというと、カイロの入っている袋を開封することで
空気中の酸素が中身の鉄分と酸化反応して熱を出す
という仕組みになっていますね。
化学が好きな方は、こういった話でもっと盛り上がると思いますが・・・今回はこれくらいにしましょう(笑)
自分が使ってみて感じたメリット、デメリットについて。環境にもいいみたいだよ
最後に、自分がハクキンカイロを使ってみた感想をツラツラと😊
使い勝手
まず「使い勝手」ですが、ベンジンを入れる手間はもちろんあるのですけれども、一度準備をすれば
最大24時間
ずーっと温かくなるので、肝心なときにカイロが冷たいという悲しい気持ちになりにくいのは大きなメリットだなと。
もちろん、ベンジンの量を調整すれば、少しだけ温まりたいときにも使えますし、そういう調整ができるというのは使い捨てカイロより便利だと思えました。
ニオイ
また、購入する前に調べた情報で
ベンジン臭い
という意見を見かけたのですが、確かに直接鼻を近づければニオイはしますけれども、普通に使うときは気になりませんね🤔
手に持ったりポッケに入れて使う分には、ニオイが漏れて迷惑になる・・・なんてこともないです。
温かさ
そして肝心の「温かさ」はというと、十分カイロらしい温かさを感じられます。
むしろ、ハクキンカイロを直に持つと「あっつ!」と思うくらいの熱を発するときがあるので、説明書通り袋に入れて利用したほうがいいですな。
まあ、たまに本当に手が冷たいときは、直に持つときもありますが(笑)
ちなみに、おそらくですけれども、
ハクキンカイロを覆った使い方
をしたほうが温まりやすいのかなと・・・ポッケに入れたり、両手で覆ったりみたいな。
使い捨てカイロは空気に触れたほうが反応するためか、片手で持って歩いていても基本は温かいままですが。
ハクキンカイロは、片手で持って歩いていると、「あれ?ぬるい・・・」と思うくらいの温度になりました。
その後ポッケに入れると温かさが復活したので、覆った使い方をしたほうがいいのかな?
コスパ
コスパに関していえば、使い捨てカイロと同じくらいにはなります・・・ハクキンカイロの購入代に目を瞑れば(笑)
自分が購入したハクキンカイロはスタンダードサイズで4,000円ほど・・・それにベンジンの500mLサイズが大体1,000円いかないくらいで売られています。
なので、ざっくりと
5,000円くらい
最初にかかることになるのですが。
たとえば、スタンダードサイズのハクキンカイロを最大24時間使う場合、ベンジンは
25mL
使うことになるので、500mLボトルを購入して20回温まることができます。
ただ、キャンプや山登りなどでもない限り24時間温まるということはないでしょうから、普段使いが12時間だとした場合は、その半分の12.5mL・・・なので、
40回温まることができる
としまして、そうすればベンジン1,000円÷40回で、1回の使用が
25円くらい
ということになります・・・ハクキンカイロの4,000円ほどに目を瞑れば(再)
対して、使い捨てカイロの場合は60枚入りの箱が売っていますけれども、それで1,500円しないくらい。
1,500円÷60枚なので、1枚使用するのに25円くらいになります。
となると、ハクキンカイロ本体分のもとを取るぞ!と考えると、負けなのかなと🙄
ロマンを求めましょう、ロマンを!
環境面
とまあ、コスパを見ると使い捨てカイロでいいやと思うかもしれませんが、
ゴミが少ない
というのも大きなメリットなのかなと。
SDGsや環境問題が話題になっている今、ハクキンカイロは一度購入してしまえば、ゴミは「ベンジンの入ったボトル」くらい。
対して使い捨てカイロは、カイロ本体だけではなく、梱包されている袋もゴミになりますな。
しかも、カイロ本体には中に鉄が入っているので、場所によって燃えないゴミ、金属ゴミになることもあるんだとか。
まあ、それらのゴミがどの量でどれくらい影響するのかは分かりませんが、環境問題が少しでも気になる方は、ハクキンカイロを使ってみるのもありなのかなと🤔
ということで、自分が使ってみて感じたメリット、デメリットでした。
温まるまでに準備が必要なのと、コストに関してはちょっと気になる方もいるかもしれませんが。
全体的に見れば使いやすく、しっかりと温まることのできるカイロだと思うので、もし興味がある方は検討してみてくださいね!
あとがき
今回のお話のまとめ。
・ハクキンカイロを手に入れたよ
・1923年に発売され、100年以上の歴史を持つカイロだよ
・プラチナ(白金)の触媒反応によって、気化したベンジンが酸化反応を起こし、酸化熱で温かくなるよ
・準備する手間が気にならなければ、使い勝手はいいよ
・スタンダードサイズのハクキンカイロで、最大24時間温まることができるよ
・しかもかなりの温かさになるよ
・コスパに関しては、本体代に目を瞑れば使い捨てカイロと同じくらいだよ
・ベンジンさえあれば長期間繰り返し使えるため、ゴミが少ないというメリットもあるよ
100年前に生まれた製品が、今の今まで使われているというのも凄いですよね😮

画像元:https://hakukin.co.jp/shiryo/
もちろん、何度も何度も改良が重ねられているのでしょうけれども、形は大きく変わっているわけではなく。
交換部品も互換性があって初期型のものでも使い続けられるって、物を大事にするユーザーにとってはかなりありがたいことですよね。
自分もせっかく購入したならば、愛着を持って使っていこうと思います!