どうもどうも、大志ですm(_ _)m
今回はちょっと真面目なお話を・・・芸能人でも診断される方は多く、テレビ番組でも取り上げられることもあってか、昔よりは認知度が高まってきている
パニック障害
という病気。
自分も大学生のころに診断され、約20年後の今でも治療を続けていますが。
やっぱり今でも「なにそれ?」と思う方はいらっしゃいますな。
だからといって、強制的に「知ってくれ!」というわけではないのですが・・・ちょっと自分の復習も兼ねてお話しようかなと。
同じ症状に苦しんでいる方も、全然元気な方も。
パニック障害とはどんな症状で、どうすれば楽になるのかについて、少しずつ自分なりにまとめていきたいなと思います(´~`)
今回は「パニック障害とはなんぞや?」というお話を。
ちなみに・・・自分の場合はだいぶ症状が軽くなり、外出や外食もできています。
でも、全く症状が出ないわけではなく、今もなんの前触れもなく大きな発作が起きるときはあります。
ただ、一歩も外に出られなかったときとは大違いで、現在はうまく付き合いながら趣味や旅行、仕事などを楽しめています。
とにかく焦らず、比べず、ゆっくりと・・・自分なりのリズムを確立して生活していきましょ!
誰でもなる可能性がある「パニック障害」。交感神経が異常に活動することで起こる病気
まずは、「パニック障害」について・・・パニック障害は、「障害」というくらいですから、
どこかに問題が起きている
状態です。
では、どこに問題が起きているかというと
脳
でして、脳が誤作動を起こしていることで、
交感神経が異常に活動
してしまい、色々な症状があらわれてしまいます。
よく、緊張する場面や運動しているときなどには「交感神経」が。
深呼吸するとか、眠るときなどは「副交感神経」が優位になると言われていますが。
そもそも、「交感神経」と「副交感神経」とは何かというと、呼吸や発汗、代謝など「自分でコントロールできない機能の制御」を行う
自律神経
の働きでして、どちらかが優位になると以下のような症状があらわれます。
交感神経が優位になる | 副交感神経が優位になる | |
脳 | 興奮状態 | リラックス状態 |
目 | 瞳孔が拡大 | 瞳孔が縮小 |
口 | 唾液が減少しネバネバする | 唾液が増えサラサラする |
心臓 | 脈が早くなる | 脈が遅くなる |
血管 | 収縮する | 拡張する |
血圧 | 上がる | 下がる |
筋肉 | 緊張する | 緩まる |
汗 | 促す | 抑える |
胃腸 | 活動が低下する | 活動が活発になる |
膀胱 | 拡大して尿が溜まる | 縮小して尿を出す |
呼吸 | 荒くなる | ゆっくりになる |
これらは、人間の脳内神経伝達物質(脳内ホルモン)である
・セロトニン(脳内ホルモンを調整し、精神を安定させる働き)
・ノルアドレナリン(不安や恐怖を引き起こし、血圧や心拍数を上げる働き)
の分泌によって制御されるのですが、パニック障害の方はその中の「セロトニン」の分泌が上手くいかず。
その結果、「交感神経」だけが過剰に優位となってしまい、「交感神経の症状」のほぼ全てが、
一気にあらわれる
という状態になります・・・しかも強烈に。
これがパニック障害において、「発作」が起きる仕組みだと言われていますな。
パニック発作は地獄。前触れもなく過呼吸や動悸、吐き気などの症状が一気に襲ってくる
そんなパニック障害の発作・・・
パニック発作
と言われていますが、そのパニック発作を一言で言えば
地獄
です。
本やネット上でもよく
「死ぬのではないか」と思う
と書かれていますが、まさにそのとおりで。
パニック発作が起きている最中は、冗談抜きで「この世の終わり」を感じます。
自分は最近、そこまでの大きな発作はかなり少なくなりましたが・・・たまに起きるとやっぱり「やべぇ、死ぬ・・・!」と思ってしまいます。
何回も経験していて、「死なない」ということを理解していても、そう思っちゃうんですよね(;・∀・)
そんなパニック障害の症状はどんなものかというと、交感神経が優位になったときの症状が
爆発的にあらわれる
と思ってください。
健康な人でも、交感神経が優位になると「鼓動が早くなる」「呼吸が早くなる」「震える」「胃が痛くなる」などの症状があらわれるわけですが。
交感神経が”過剰に”優位となるパニック障害の場合は、それらの症状がかなり強烈に襲ってくることになります。
・体が鼓動で振動するほどの強い動悸
・呼吸が荒くなる、もしくは呼吸がかなりしにくい(過呼吸)
・手足や体がガッタガタに震える
・肩や首がピーンと張った感じになる
・体が熱くなったり寒くなったりする
・めまい、意識朦朧
・冷や汗がとまらない
・吐き気や腹痛
などなど・・・文字にすると軽く見えちゃいますが。
とにかく、これらの強烈な症状が「一気に押し寄せてくる」わけです。
この中の1つの症状があらわれても気分が悪いのに、一気に襲ってくるとか・・・なんとなく「死にそう」と思う気持ちになりませんか?!
そんなパニック障害の症状は、10分くらいでピークとなりまして。
そこから30分・・・長い人は1時間ほどで治まっていくことになります。
治まったあとは嘘のようにケロッとしていまして、何事もなかったかのように動くことができるのです・・・が。
一度パニック発作が起きてしまうと、また時間が経つと発作が起きる可能性は高くなります。
これが月1回、月3回、週1回・・・と繰り返していくうちに
予期不安
という形で、「また発作が起きるのではないか?」と思うようになってしまい、更に発作が起きる頻度が高まります。
そして、この予期不安がもっと悪化してしまうと
広場恐怖
ということで車や電車、映画館やお店、オフィスなど、「人がいる場所」「逃げ場がない場所」に恐怖を感じるようになります。
ここまで悪化してしまうと、外出や人との会話もできなくなり、
うつ病
に繋がる・・・ということになってしまいます。
ちなみに、自分はそうなりました(;´∀`)
なので、もし上記の症状が複数、一気に襲ってくるようなことがあったらパニック障害も疑ってみて。
恥ずかしがらずに精神科、心療内科に相談したほうがいいと思います。
パニック障害は何らかの「要因」があって発症する。自分の場合は嘔吐恐怖症かも?
ここまでパニック障害の仕組みや、その症状を紹介しましたが。
そもそも、どんな方がなりやすいのかというと、
明確には分からない
そうですな(;´∀`)
もともと、人やモノ、現象などに不安や恐怖を感じやすい方が発症しやすいと言われていますが。
今まで元気だった方でも、あるときストレスの臨界点を突破したり、肉体的な疲労が限界突破したり。
とにかく、何らかの
要因
があって、パニック障害が発症する可能性もあります。
しかもその「要因」は1つではなく、複数の組み合わせだったり・・・それがまた厄介なんですよね。
自分の場合は子どものころ、ちょっとした物音にビクビクするような性格で。
小学生以降は定期的に謎の吐き気に襲われるようになり。
とりあえず「自律神経失調症」だと診断されるなど、当時からパニック障害に繋がる可能性は高かったのですが・・・。
今思えば、パニック障害にまでなってしまった大きな要因は、この
嘔吐恐怖症
が悪化したことだろうなと思っています。
「嘔吐恐怖症」というのは、自分や他人の「嘔吐」に対して不安や緊張が起きてしまう恐怖症で、比較的新しく生まれた言葉。
これは、自分が本当に吐くような状況じゃなかったとしても、例えば、ほんのちょっと胃がムカムカしていたときに
もしかしたら吐くかも?
と予想してしまい、それにより
周りに迷惑をかけたらどうしよう・・・
と不安になってしまうとか。
他人が嘔吐して苦しそうな場面を見てしまったことで、「嘔吐は怖い」と感じるようになったとか・・・そういった恐怖につながることが「嘔吐恐怖症」と言われています。
これが悪化すると、例えば「人前でご飯を食べる」という何でも無い行為も、「吐いたらどうしよう」と感じる恐怖対象になりまして。
結果、外食や会食ができなくなっていきます(;・∀・)
自分の場合は、小学校のころからこの症状が出てきまして、給食をうまく食べることができなかったのですが。
「気持ち悪いなー・・・」と思う日がありながらも、騙し騙し中学、高校、大学と進学はできていました。
ただ、大学3年生のときにこの「気持ち悪いなー・・・」以外にも、動悸や手の震えなどの症状が襲ってきまして。
それも「寝たら治るかなー?」としばらく放置していたのですが、どんどん症状が悪化し、頻度も増え。
結果、うつ病のようになりまして精神科へ・・・そこで初めて「パニック障害」と診断され、今に至ります。
ちなみに、パニック障害の症状は軽くなっているのですが、この嘔吐恐怖症に関しては一向に改善する気配はなく。
今でも会食しているときに不安が襲ってきて、それをきっかけにパニック発作が起きそうになることは多々あります。
ただ、そうなったときに
その状況から逃げる
ということができれば、パニック発作になる前に落ち着く可能性が高いので、もし本当に耐えられないときは逃げます。
とまあ・・・自分のことばかり書いてしまいましたけれども(;´∀`)
パニック障害を発症する「要因」は人それぞれで、家族も友人も医者も「要因」については把握できないわけですが。
自分で思い返してみると、「もしかしたら?」と思う要因って何個かあるはずです。
密室にいるから?あの人が近くにいるから??コーヒーを飲んだから???などなど・・・。
まずは、その思い浮かんだ複数の要因から全て逃げてみて、様子を見て。
体調が回復したら、本当にすこーーーーーしずつ、その思い浮かんだ要因に1つ1つ近づいてみて。
それで体調が悪化しないようだったら、それは思い過ごしの要因だったことが分かりますし。
もし体調に変化があるならば、その要因がパニック障害につながっている可能性があるわけで・・・。
そうやって1つずつ、「これは大丈夫だった」「これは厳しいかも」を分けて要因を絞っていくことができれば、その後は、
残った要因にどう向き合って生活していこうか
を考えることができるようになります。
薬を飲めば落ち着くとか、ちょっと外に出て休むとか、これもまたトライアンドエラーの繰り返しになりますが。
「この場面はこれをすれば大丈夫」という経験を増やしていくことができれば、なんとかパニック障害と付き合いながら生活することができる・・・のかなと、自分は思っています(;^ω^)
とまあ、ここらへんの自分なりのパニック障害との向き合い方については、また別の機会にまとめるとしまして。
今回はパニック障害とはどんな状態で、どんな症状が起きるのかについてまとめてみました。
もし現在パニック障害に悩んでいる方も、とにかく焦らず、比べず、ゆっくりと。
自分がどこまで動けるのか把握しながら、本当にすこーーーーーしずつ動ける範囲を広めていきましょ!
あとがき
ということで今回のお話のまとめ。
・「パニック障害」とは脳の誤作動で発作が起きる病気だよ
・気持ちを落ち着かせるセロトニンが上手く分泌されず、交感神経が異常に活動してしまうよ
・その結果、動悸や震え、冷や汗、吐き気や腹痛などの症状が一気に、強烈に襲ってくるよ
・パニック発作は10分ほどでピークを迎えて、30分〜1時間くらいで治まるよ
・パニック障害はメンタルが弱い方だけではなく、元気な方でも発症する可能性はあるよ
・発症する「要因」は人それぞれ・・・だから、自分である程度要因を探って向き合う必要があるよ
パニック障害は「治る」と書かれている本やネットがありますが、自分の今のところの経験上「治る」ってことは今後もない気がしていて。
「治る」ではなくて、「上手く付き合えるようになる」ことを考える必要があるんじゃないかなと思っています。
まあ、専門医でもなんでもないので、あまり適当な事は言えないですが(;´∀`)
ただ、「治る」って言葉によって「早く治さなきゃ!」と焦る方もいるような気がして・・・それは逆効果になるんじゃないかなと。
なので、ほんのひとかけらではありますが「自分の場合はこうしているよ?」という情報をまとめていって。
こんな人もいるんだな〜・・・くらいの気持ちで見てもらえるような話を、自分の気持ちの整理と合わせて書いてみようかなと思います。
たまに発作は起きますが、そこまで苦にならず生活はできているので、参考の1人にしてみてくださいませ!